書評:「その腰・肩・ひざの痛み治療はまちがっている!」 続き
昨日の続きです。
- 筋筋膜性疼痛症候群(MPS)を治すには
筋筋膜性疼痛症候群の治療では、痛みの発生するメカニズムに基づいて二箇所に異なる方法で働きかけることが重要となる。
第一の箇所はトリガーポイントが発生している筋肉。ここにトリガーポイントブロックという処置を施す。具体的には、麻酔注射を打ち、筋肉のこわばりを取ると同時に、痛みの電気信号が作られる場所を一時的にブロックする。これには発痛物質を洗い流す効果もある。
この注射を打てば、その場で当該箇所の痛みが弱まるという。
第二の箇所は脳と脊髄。痛みをつくりだす脳のシステムエラーを修復するために薬物療法を施す。具体的には、抗うつ剤や抗不安薬を処方する。抗うつ剤などによりセロトニンの分泌を促し、疼痛抑制システムを強くする。
また「認知行動療法」も効果を発揮するという。元の痛みの発生源がすでになくなっているのに「痛みが怖くて動けない」などと考えてしまう間違った認知を「やってみたらできた」という経験を通じて修正していくと、痛みが軽減していく。
- 自分でできるケア
上記の療法は当座の痛みを軽減するのに非常に効果的だが、この分野に精通した専門家による措置が必要となる。しかし症状が軽ければ、以下のような、自分で、または身近なところでできる方法でも、改善する可能性は十分にある。
例えば、痛みの不安を和らげて安心感を得るために
鍼灸治療を受ける
カウンセリングを受ける
無理のない程度に意識的に体を動かす
好きな音楽を聴きながらゆっくり散歩をする
といったことを行う。
また、トリガーポイントマッサージを行う。具体的には、
押すと痛みが広がるトリガーポイントを見つけ、
ボールや棒などを使って、
イタ気持ちイイ強さで、
ゆっくりほぐす意識で
「虚血性圧迫法」(ツボ押し)で
マッサージをする。
本には典型的なトリガーポイントの場所が絵で分かりやすく説明されている。
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この本を読んだら、痛みの発生の仕組みに納得できた。それだけで、痛みが改善するような気がしてきた。
トリガーポイントブロック治療は、ダメっ子にとってややハードルが高いので(処置してくれる医療機関が近くに見つからない、お金と時間がかかる)最後の手段としてとっておくが、セルフマッサージは積極的にやってみようと思う。
あ、2日連続でダメっ子的なオチがない投稿だった。