この間、とある駅ナカ本屋でこの本を見かけた。
コーヒーとビール。どちらもダメっ子が控えようと思っていて、なかなか控えられない飲み物だ。両方飲んで、いいことがあるの?
非常に興味がそそられるタイトルだったが、そのときは時間がなかったのであまり中身を見ることができなかった。そんなわけで、また恒例のamazonでポチ。
読んでみると、要は、朝のコーヒーで交感神経を働かせ、夜のビールで副交感神経を働かせることによって、自律神経を整えて、体調を向上させる、ということのようだ。ここまでは予想どおりの内容。
ダメっ子はいつも両方飲んでるけど、体調がイマイチなんですが……。
本書によると、多くの人は飲み方に問題があるのだという。では、具体的にどうしたらよいのだろうか。
まずはコーヒーの飲み方。
コーヒーは飲む時間が重要。心身を覚醒させるホルモン、コルチゾールの分泌が高まる午前8~9時、正午~午後1時、午後5時半~6時半の時間帯にコーヒーを飲むと、コルチゾールの働きが抑制されるうえ、カフェインに対する耐性がついてしまうため、これらの時間帯に飲まないのが大事。午前9時半~11時半、午後2時~5時に飲むのがいいらしい。
ダメっ子は、まさにこの飲んではいけない時間帯に飲んでいた。
量は1日にマグカップ3杯くらいまでがいいらしい。
基本はブラックがよいが、胃腸が弱っている時や空腹の時はミルクを入れるとよい。砂糖を入れるとすれば黒糖がよい。
次にビールについて。
まず、ビールが健康に悪いという認識を見直す必要がある。ビールは糖質があるので、太りやすい飲み物だと思われがちだが、GI値は35程度とむしろ低い。それにビール酵母にアミノ酸、葉酸、鉄分、カルシウム、ビタミンB群などが含まれるため、代謝を促進してくれる側面もある。さらに、ホップの苦みには胃腸を強くする機能もあるといわれる。また、ビールは痛風に悪いとされるが、痛風の原因となるプリン体の含有量は光り物の魚の5分の1から10分の1くらいと、実は少ない(ただし、汗をかいた後のがぶ飲みは尿酸値を上げるので避けるべき)。なので、ビールはそんなに健康に悪くないと考えられる。
さて、肝心の飲み方。まず、肝臓にアルコール分解の「準備運動」をさせるため、最初の一口を飲んだら3分待つ。また、ビールは利尿作用が強いので、水分を多く取りながら飲むのが重要である。チェイサーとして水を用意しておき、ビール1杯につき水1杯を飲むようにすると、アルコールが残りにくいという。酔っ払ってはいけない飲み会の前には、あらかじめ時間をかけて水分を多めにとっておくとよいそうだ。
健康増進には、コーヒー、ビールに加え、水も重要である。
コーヒーとビールで自律神経を整えても、水分補給が不十分ではあまり意味がないそうだ。知らないうちに体内の水分が不足し、体液が十分に循環しなくなると、肥満やむくみ、疲労、便通の乱れ、ホルモンや免疫の機能低下、といった不具合が生じるという。
そうした事態を避けるため、お茶やコーヒーではない「水」を1日3リットル飲むのがよいそうだ。特にカルシウムやマグネシウムといったミネラルが天然のままで溶けているナチュラルミネラルウォーターが推奨されている。
書かれている主なノウハウをざっと紹介すると、こんなところ。大きなポイントは、①コーヒーは飲む時間に気をつける、②ビールはアルコールが残らないように水と交互に飲む、③日常的に水を多く飲むように心がける、というところだろうか。
意外なノウハウはあまりなかったが、上記の3点には気をつけてみようと思う。
読み終わって振り返ると、本書の最大の効果は、ビールとコーヒーを飲むことに後ろめたさを感じなくなることかもしれない。
しかし最近の投稿内容を見ると、ダメっ子の頭の中はビールでいっぱいだな。むしろ後ろめたさくらいは持った方がいいとも思える。