翻訳の最も効果的な学習方法の一つは、優れた翻訳を原文と照らし合わせて、その翻訳技術をまねることではないだろうか。
それをするのに効果的なツールがある。Kindleだ。
Kindleのメモ機能を使って、訳文を原文に書き込んでいくのだ。
用意するツールは、①Kindle本体(Fireより、Paperwhiteなど目の疲れないE-Inkの端末がお勧め)、②原書のKindle版、③訳書(これは紙でOK)、④PC版のKindleのソフト(無料でダウンロードできる)。
手順は以下のとおり。
- Kindle本体で原文を読む
- PC版Kindleでメモを開き、訳書を見ながら訳文を写す。このとき、自分の訳も合わせて書き込むとなおよい。訳書の訳文で工夫されている点、気づいた点などを書き込んでもよい。
- メモを保存する。この作業をしないで、メモ画面から出てしまうと、入力した内容が全て消えてしまうので要注意!

作業画面は、上のようになる。
PC版のKindleに原文が出るから、端末はいらないじゃん、と思うかもしれないが、メモのウインドウで、ちょうど読んでいるところの原文が隠れてしまうので、端末は必要なのだ。
入力するのは、別にPC版Kindleでなくとも、タブレット版などでも構わない。けれども、大きい画面とキーボードを使った方が効率ははるかに高いと思う。
入力した訳文は、Kindleの端末にも表示されるので、外出先で読み比べることなどもできる。

ちなみに訳書がKindleだと画面を何度も切り替えなければならず、面倒なので、紙の本にするか、電子書籍の場合はKindleを2台持ちするのがよいと思う。ダメっ子は楽天Koboも持っているので、訳書はKoboで入手することもある。
やってみると、なかなか面白いのでお勧めだ。Kindleのソフトの操作性がイマイチなのがやや難点かな。