ダメっ子は新しくKindleを入手した。
これまでもKindleは使っていたが、ずっと米国のAmazon.comのアカウントに紐付けしていた。
今回入手したKindleは日本のAmazon.co.jpで使うことにした。プライム会員になっているので、その恩恵をKindleでも受けようと思ったからだ。
ちなみに米国のアカウントで使っているKindleはKindle Keyboard。一時期、Paperwhiteを使っていたこともあったが、誤って壊してしまって以来、このだいぶ古い機種を使っている。
なおダメっ子は、Kobo Aura ONEも持っている。これまでKoboは楽天ポイントで安く買った和書、PDFの資料、Pocketに保存したウェブサイトを読むのに使い、Kindleは英語の書籍とCalibreで飛ばした定期刊行物を読むのに使うという形ですみ分けしてきた。
しかし新しいKindleが来たので、試しに日本語の書籍とPDFもKindleで読んでみた。すると意外なことが分かった。
PDFをKobo Aura ONEで読むようにしていたのは、画面が大きいので小さい文字も比較的読みやすいと思ったからだ。画面を横にして横幅いっぱいに表示すると、まあ何とか読める。ただし、そうするとページの下半分が表示されず、画面をスライドして切り替える必要があり、それに4、5秒かかるのがストレスだ。
Kindleで同じことをしてみたら、やはり画面が小さいので少し読みにくい。しかし細かな字もきれいに表示されるため、意外にストレスは少ない。
そして素晴らしいのが画面の切り替えだ。Koboだと上述のようにページの下部を表示するのに画面を縦にスライドする必要があるが、Kindleはページ送りをするだけで自動的にページの下部が表示される。画面の切り替えに要する時間は約1秒。これはノンストレス!
つまり、意外にもPDFを読むには、KoboよりもKindleの方が適していた。
端末の仕様としてKindleの欠点は、辞書が引きにくいところだとダメっ子は思っていた。単語をタッチすれば辞書で意味が表示されるが、複合語などで辞書に見出しがないときに、手作業で辞書を検索して調べることができないと思っていたからだ。
しかし、よ~く調べてみると、できないことはなかった。単語をタッチすると、辞書のウインドウが開くが、その他に「ハイライト」「メモ」などの機能を使うためのツールバーも開く。このツールバーの一番右のアイコン(「・・・」を縦にしたやつ)をタッチすると、「辞書を開く」というオプションが表示される(これって前からあったっけ?)。
これをタッチすると、辞書をフル画面で開くことができ、辞書内の検索やハイライトなどもできる。
Koboでは、単語をタッチすると、同様に辞書のウインドウが開き、さらにそのウインドウをタッチするとフル画面が開く。フル画面が開くまでの操作手順はKoboの方が楽だが(1ステップ少ない)、KoboではKindleのように辞書の中身をタッチして、さらに単語を調べたり、ハイライトをつけたりすることはできない。
総合的にみると、辞書についても微妙にKindleの方が便利だと言えるだろうか。Kindleはハイライトをまとめて管理できるので、それを単語帳に活用することもできるかもしれない(まだ試していない)。そもそもKindleには自動で単語帳を作る機能があるのだが、辞書を引いた単語を、ミスタッチしたものも含め片っ端から単語帳に登録してしまうので、そこはちょっと問題である(しかも登録した単語を一括で消去する機能が多分ない)。
そんなわけで、端末としてはKoboよりもKindleの方が使いやすいという感想を持った。
問題は、コンテンツも含めて考えたときに、どちらの方が使いやすいかだ。
本の買いやすさはAmazon(Kindle)の方が上。楽天Koboのサイトは検索機能が弱くて、キーワードに書名の最初の言葉が入っていないと見つからないことが多い(特に洋書)。レビューも楽天はほとんどないし、あっても役に立たないものが多い。
どちらがお得に本が買えるかという観点で見ると、Koboは楽天が運営するため、楽天ポイントが使えるのが大きなメリットだ。ダメっ子は公共料金の引き落としなどに楽天カードを使っているので、楽天ポイントが知らないうちにどんどん貯まる。しかも楽天はクーポンをよく発行するので、ポイントとクーポンを組み合わせると、かなり安く本が買える。ダメっ子は今までそうして100冊くらい無料で本を入手したかもしれない。
それに対し、Kindle本を販売するAmazonは、楽天に比べてポイントは貯まりにくいし、電子書籍のクーポンも発行しない。
しかしAmazonはプライム会員向けのサービスが充実している。
プライム会員向けのサービスというと、無料配送ならびに映画や楽曲の無料視聴が有名だが、prime readingというのもある。プライム会員だと、数百冊の本や雑誌が無料で読めるのだ。
さらに月額980円でkindle unlimitedを利用すれば和書・洋書合計100万冊以上が読み放題になる。
また、プライム会員とは無関係に、Kindle本の日替わり、週替わり、月替わりセールも実施されており、読みたい本がセール対象になっていれば、かなりお得に入手できる。
つまり、KindleとKoboの対決は、「Amazonのプライム会員向けサービス」対「楽天ポイント」の様相を呈していると言える。
KindleとKoboのどちらを選ぶか迷ったら、端末の差はあまり大きくないので(ダメっ子はKindleがやや上だと思う)、プライム会員サービスと楽天ポイントのどちらに魅力を感じるかで判断するとよいのではないか。
ダメっ子は今まで楽天ポイントに満足していたが、Amazonのサービスも魅力的に思えるので、こちらについてもこれから使い勝手を試してみようと思う。