『マフェトン理論』で強くなる!を読む:オーバートレーニング症候群は副腎疲労?

2019年5月28日

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

2018年最初の投稿は書評。

革命的エアロビックトレーニング『マフェトン理論』で強くなる!

マフェトン

という本を読んでみた。

この本を読んだのは、最近、ダメっ子が行っている「福澤式トレーニング」の効果の理論的裏付けが得られるのではないかと思ったからだ。

ちなみに本書は1997年にランナーズ社(現アールビーズ社)から発行された本で、すでに絶版になっているらしく、amazonでも中古でしか買えない。ダメっ子は、Yahooカードで貯めた期間限定のTポイントが余っていたので、ブックオフのYahoo店にて全額ポイントで中古本を入手した。

マフェトン理論とは、超ざっくり一言でいえば、「持久力を鍛えるには、強度の低い運動をたくさんするのが良い」という理論。

読んでみたところ、前に読んだ英語の「80/20 Running」という本の内容ともやや重なり、福澤式トレーニングだけでなく、eA式やリディアード式のトレーニングの裏付けにもなっていた感じがする。

自分にとってトレーニングについて特に有益だった情報は以下のとおり。

  1. エアロビック(有酸素性)運動を行うと、エアロビック筋が鍛えられ、脂肪をエネルギーに変換するエアロビックシステムが構築されるため、持久力が高まる。またそれだけでなく、筋肉全体の機能が良好に保たれるようになるため、筋肉、骨格などのバランスも良くなり、故障せずにアネロビック(無酸素性)運動が行えるようになる
  2. 初期のトレーニングは、アネロビック運動を徹底的に排除し、全てエアロビック運動にすべき。エアロビックの基盤が十分に構築される前にアネロビック運動をすると、基盤が崩れて体力が低下する。
  3. MAF(Maximum Aerobic Function)テストを3週間ごとに行って体力向上の進捗をチェックするとよい。やり方は、最大エアロビック心拍数(180-年齢+5~-10:本書の基準に従って自身の状況に応じて調整)で一定の距離(1600m=トラック4周など)を走り、そのタイムを測定、比較する。

上記2の、無酸素性トレーニングを徹底的に排除せよ、というのは他の本にはあまりない極端な主張だが、レースに出ると基盤が崩れるというのは実感としてある。eA式の本にも、レース後は低速ロング走などで基盤を立て直す必要があると書いてあった。福澤式のビルドアップなどの比較的軽いポイント練習も、最大エアロビック心拍数は超えてしまうので、この主張に従うとダメということになる。

MAFテストは、心拍計がきちんと作動すれば有用な指標になりそうなので、体力測定として、今までのタイムトライアルの代わりに3週間ごとにやってみようと思う。

それから、トレーニング方法以外にも有用なことがいろいろ書いてあった。

その一つは、食事について

今は炭水化物抜きダイエットが大流行しているが、本書は20年前に刊行されたにもかかわらず、すでに炭水化物の摂りすぎに警鐘を鳴らしていた。特に精製された糖分を摂取すると、血糖値が急に上がり、インシュリンが多量に分泌されることで、様々な不都合が生じるという点が明確に記されていた。しかし、ライザップなどが提唱する極端なカーボ抜きを勧めているのではなく、1日のカロリーの4割を炭水化物、3割を脂肪、3割をタンパク質から摂取するという比率を目安に、自分に合ったバランスを見つける(いろんな比率を試して、自分の体の反応を見る)のが良いとしている。

もう一つは、オーバートレーニング症候群について

オーバートレーニング症候群という症状について具体的な記述があるわけではないが、スポーツ障害には「力学型」「ケミカル型」「精神型」があるという説明が、オーバートレーニング症候群を理解するヒントになった。

力学型とは、スポーツ障害として我々が真っ先に思い出すもので、走りすぎて関節や筋肉を痛めることなどを指す。ダメっ子は、残る二つの「ケミカル型」と「精神型」がオーバートレーニング症候群に当てはまると思う

ケミカル型とは、日常生活やトレーニングのストレスがたまりすぎて、ストレスに対処する副腎が機能不全になり、慢性疲労になった状態を指す。ケミカル型障害が二次的に力学型障害を引き起こすこともあるという(ダメっ子も、右鼠径部が痛くて動けなくなったのは、オーバートレーニング症候群で走るのをやめてからだった)。

精神型とは、ホルモンバランスが崩れて鬱状態になることを指す。

特に本書のケミカル型の説明は、自分が悩まされた症状によく当てはまった。ケミカル型障害の原因は、ストレス過多による副腎の機能障害だという。これは「オーバートレーニング症候群の主因、というか正体は、副腎疲労なのではないか」というダメっ子の独自理論(そんな大げさなものじゃなく、ただの思いつきw)とも整合する!?

サプリなどで副腎の修復を促す栄養素を摂ることが症状の改善につながるようだが、最も大事なのは、そういう状況を生み出したストレスを排除することだという。

練習方法に関する本を読んだつもりが、オーバートレーニング症候群に関する知見も得られてしまうとは、なんてお得な本なの!しかもこれが20年以上前に刊行されていたとは恐れ入った。絶版になっているのが実に惜しい。

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