翻訳・英語

物書堂の英単語学習アプリ-柔軟に使えて語義定着に役立つ

こんにちは、ぴぴおです。

英単語の学習について、以前、Weblioの単語帳が便利だと書いたことがあった。

これは自分オリジナルの単語帳を作りやすいのが長所。Weblioの辞書の語義や例文などを利用して、自分のレベルに応じた単語帳を柔軟にかつ簡単に作れる優れものだ。アプリで勉強するのは目が疲れるので嫌だ、という人は紙に印刷して単語帳を作ることもできる。

しかし、自分で単語帳を作るのは面倒くさいので、市販の単語帳を効率よく学習できるツールが欲しいという方もいるだろう。

僕も、自作の単語帳をWeblioで何周かした後、新たに単語を積み上げていくのが面倒になり、上記のニーズが発生してきたため、物書堂(ものかきどう)の英単語アプリを試してみた。

これがなかなかよくできているので、紹介しようと思う。

英単語 by 物書堂

ちなみに僕が使ったのはiPhone版。購入したコンテンツは「英検でる順パス単 1級」。

ほかのコンテンツを買っていないので、以下で紹介する機能がこのコンテンツだけのものなのか、アプリ全体で共通なのかは確認できていないが、システムの概要と便利だと思う点を順に説明していく。

学習の手順と構成

以下の学習の手順はコンテンツの「オススメ単語学習法」に書かれていた内容なので、このコンテンツ固有の情報だ。

「英検でる順パス単 1級」では、次の3段階を踏んで単語を覚えることが推奨されていて、アプリもそれに沿った構成になっている。

  1. 仕分け 知らない単語をチェック
  2. 暗記 チェックがついた単語を覚える
  3. 確認 覚えたか確認する

そして、これが済んだら、1分間mini testで確認する。

本書は、単語編と熟語編に分かれ、単語編は試験にでる順にA、B、Cとランク付けされ、それぞれのランクが7つのセクションが分かれ、そのセクションがさらに、動詞、名詞、形容詞、副詞に分かれている。熟語編は、3つのセクションに分かれ、それぞれが10セットに分かれている。

実際にアプリで学習する手順を、単語編を例に説明しよう。

1. 英単語を覚える

単語帳形式で単語を覚えていく。英→日(英単語から語義)/日→英(語義から英単語)のどちらも可能。Weblioの単語帳は一方向しかできないので、この点は物書堂のアプリの方が優れている。また、その際に表示形式を「語義を隠す」「語義のみを表示」「すべてを表示」(以上、英日)「英単語を隠す」「英単語のみ表示」「すべてを表示」(以上、日英)から選ぶことができ、柔軟性が高い。例文を表示することや、さらにその音声を聞くこともできる。もちろん単語単体の発音も聞ける。ここでは正解・不正解が問われないので、単語帳をパラパラ見ているイメージ。未知の単語が少なければ、ここはすっ飛ばして、いきなり2からやってもよいと思う。

2. 覚えた英単語を確認する

ここは、1の手順とほとんど同じだが、自己採点で○、×を付けていく。×だった問題だけを次で復習することができる。

3. 問題にトライする

今度は、問題を解く。英日は4択問題。秀逸なのが日英。英単語を入力してアプリが正解・不正解を判定するのだが、入力方式が「手書き」、「キーボード」、「音声認識」の3つに対応しているのだ。

手書きの画面はこんな感じで、マス目に一文字ずつ書いていく。筆記体でもブロック体でもかなり正確に認識してくれる。

音声認識もかなりスムーズに使える。ただし、特に単音節の単語はうまく認識してくれない場合もある。僕は”bid”という単語を何回言っても認識してくれなくて、あきらめたことがある(発音が悪いんだろうね~)。会話で使うイメージに近く、より実践的な感じだし、スムーズに認識されれば入力のストレスが少ないが、スペルをきちんと覚えたい場合は、キーボードか手書きでやった方がよい。

4. 1分間mini test

穴埋め問題がある。これは自己採点で、進捗状況には反映されない。量は少なく、すべての単語を網羅しているわけではない。問題形式に慣れる意味合いくらいしかないと思われる。

学習の仕方はおおむね以上の通りだが、その他に便利な機能が幾つかあるので、順に紹介する。

進捗管理

習得の進捗状況を、画面でこんな風に確認できる。

「Complete!!!」の表示がたまっていくと嬉しいので、モチベーションが維持できる。

マーカー機能

学習中に単語に3種類のマーカーを付けることができる。初見の単語、うろ覚えの単語、など、自分で分類してマーカーを付けると、後で復習するときに便利だ。

「単語帳」という各セクションまたは本書全体の単語を俯瞰する機能を利用した時に、マーカーを付けた単語は違う色で表示されるので、一目で識別できる。

リスニング

このアプリが優れていると思ったもう一つの点がこちら。

耳で聞きながら単語を覚えることもできるのだ。

絞り込み機能で、苦手な単語やマーカーを引いた単語を抽出して、それぞれの単語について、「英単語」、「語義」、「例文」(順番変更可能)を音声で聞くことができる。繰り返し再生やシャッフル再生もできる。

これを利用すれば、歩きながらイヤホンでこの音声を流して、苦手な単語を覚えるといったことが可能だ。

辞書と連携

物書堂は、出版されている辞書をスマホアプリにして販売するのが本業で(たぶん)、いろんな辞書のアプリを出している。それらの辞書をスマホに入れておけば、この英単語アプリと連携できる。

英単語アプリ上で表示されている単語をタップすると、辞書アプリでその単語の項目が表示されるのだ。

したがって、アプリ上の語義だけではよく分からない詳しい意味や、その単語の使い方などを辞書で確認することができる。単語帳に書かれているのとは別の語義を確認したいときや、その単語が使われた熟語を知りたいときなどにも便利で、単語を深く理解するのに役立つ。

コンテンツ

購入できるコンテンツのラインナップは、下記の画面のようになっている。

あまり多いとは言えないかもしれないが、レベル的には中学生から海外留学まで幅広く抑えている。値段は、紙の書籍より少し安く設定されていることが多いようだ。

例えば、チャンクで英単語Advanced(第2版)は、書籍が1210円(税込み)のところ、アプリでは800円、TOEFLテスト英単語3800は、書籍が2530円、アプリが2200円となっている。

まとめ

このアプリは、自分のニーズに合わせて柔軟に設定を変更することができ、非常に使いやすく、多角的かつ効果的に単語を習得できると感じられる。

個人的に特に便利だと思ったのは、英日テストモードの音声認識と、リスニングモード。目と手だけでなく、耳と口も積極的に使って記憶できるのはアプリならでは。

アプリそのものは無料だが、コンテンツは有料。ただし「チャンクで英単語Advanced」の無料お試し版があるので、使い勝手が気になる人はそれで試してみるとよいだろう。

無料コンテンツが世にあふれている中、わざわざお金を出したくない人もいるだろうが、学習の効率や効果を考えるとお金を出す価値は十分にあると思う。

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