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「英語多読 すべての悩みは量が解決する!」を読んだ:絵本を読むのはLSDに近い感じ?

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昨日、「英語多読 すべての悩みは量が解決する!」という本を読んだ。

 

英語の多読をすると、読解力はもちろん、リスニング、スピーキング、ライティングの力も伸びるし、語彙も自然に増えるというのがこの本の主張。

多読には①辞書は捨てる、②分からないところは飛ばす、③合わないと思ったら投げる、という3原則があるそうだ。

そして特徴的なのが、語数の少ない幼児用の絵本からスタートして、徐々にボリュームが多く、内容も難しい本にシフトしていくというところ。その過程で、上記の3原則を厳守して、莫大な量をこなしていくと、英語の基礎力が鍛えられ、4技能すべての力が高まっていくという仕組みだ。

この「絵本からスタート」という点は英検1級取得者などの上級者でも変わらないという。特に絵を良く見るのが大事なんだそうだ。しかも、多読が進んで難しい本を読む段階になっても、絵本を読むのはやめない方がいいらしい。

Amazonのレビューを見ると、上級者が絵本からスタートする理由が分からないので、その点は受け入れられなかったとする意見があった。

僕もこの本を実際に読むまでは、その意見が分からなくもなかったが、読んでみたら、なぜ絵本が大事なのかがよく分かった。

実際に幼児用の絵本をパラパラ見てみると、「あ、こういうときはこういう表現を使うのか~」とか「この表現って、こういう意味なのかな?」と思うことが結構ある(ちなみに、ダメっ子も英検1級を持っている)。

そういう表現は、基本的な単語の組み合わせでできていることが多いが、自分では使いこなせていない。しかし、このような表現こそが英語の中核を成しており、それを体に浸透させることが英語の基礎力の構築につながるのだと考えられる。

そして、英語を訳さずにそのまま理解する回路を脳内に作るためには、日本語と英語を結び付けるのではなく、表現される状況と英語を直結させる必要があり、そのために絵本の絵が効果的に機能するのだと思われる。

こうした基礎の基礎からコツコツ積み上げ、力が伸びた後も基礎を鍛え直すことを忘れずに行うというのは、マラソンの練習にも通じるところがあると感じた。

マラソンの練習は、ゆったりとしたペースで走ることが大部分を占め、それが走力の基礎を構築する。そしてどんなに走力が上がっても、ゆっくり走る練習は欠かせない。

そう考えると、絵本を読むのはマラソンのLSDのようなものなのだと思える。

多読の話に戻るが、辞書を引かないとか、分からないところは飛ばすということは、読むための障壁をできるだけ取り払うための工夫だと考えられる。

単語の意味を調べたり、構文解析をしたりしない代わりに、何の予備知識がなくても直感だけで内容が分かる文から読み始め、大量の文を読みながら薄皮を重ねるようにレベルを上げて、ネイティブ・スピーカーが言語を習得するのと同じように言葉の仕組みや語彙を体に浸透させるというのが、多読のやり方なのだろう。

赤ちゃんがネイティブ・スピーカーとして言葉を習得するときはこれを音声だけでやるが、母語用に耳がチューンアップされた大人にそれは難しい。しかし、視覚でしっかり識別できる文字を使えば、大人にも効果的なのではないか、と僕は思う。

なおこの本の執筆に関わっているNPOによると、「多読」は当初は文字通りたくさん本を読むことだけを意味したが、最近は音声や映像もインプットの手段に取り込んで「Tadoku」と称しているという。そうすることで、文字で固めた英語の基礎力をさらに多角的かつ実用的に高めることができるのだろう。

なかなか面白い方法だと感じたので、ダメっ子も多読、ないしTadokuを採り入れて英語漬けの生活を試してみようかな。

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